対面販売のような満足感 ～AI対機能搭載の最新自動販売機～
ミライコラボ編集スタッフが、最新のAI/IoTの活用事例に迫ります。
今回は、6月からＪＲ東日本の山手線の一部の駅で始まった、最新の自動販売機の実証実験について取材してきました！
今回ご紹介する「AI多機能自動販売機」は、コロナ禍において、安心安全に自動販売機を利用していただく環境づくりと、AIによるご案内やオススメ機能を中心としたお客さまとの双方向コミュニケーションを両立させることを目的に実証実験に至ったそうです。
『AI多機能自動販売機』体験
「AI多機能自動販売機」の実証実験が行われている東京駅です。
東京改札内中央地下通路正面3に設置されているのが、今回紹介する『AI多機能自動販売機』です。（左側の自動販売機）
こちらの自動販売機は、駅で利用する購入者に、コミュニケーションを使った新たなサービスを提供することで、自動販売機の価値を高めたいという思いから開発されました。
ではさっそく、AI多機能自動販売機の機能を紹介します。
見た感じは、一般的な自動販売機と変わりありませんが、中央部にあるモニターが特徴です。
このモニターで接客をしてくれるのが、AIコンシェルジュの「AIさくらさん」です。
画面の上部右側にカメラ 、左側にはマイクが搭載されており、こちらで購入者の属性分析と音声を取得しています。（属性認識センサー(カメラ)は年齢・性別の認識にのみ使用されるため、画像データ・および個人情報は蓄積されません。また、個人を特定するものではありません。）
画面の構成です。
中央部にはメインのサービスメニュー。
上部には、鉄道の運行情報案内があり、下部では、インバウンド向けということで日本語の他、英語、簡体語、繁体語、韓国語と多言語への変換ができます。
この自動販売機の担当者に聞いたところ、日本中どこでも目にする自動販売機ですが、実は外国の方から見ると自動販売機はとても珍しいようで、東京駅を訪れた外国人の方が記念に撮影する光景をよく見るそうです。
一方で、興味はあるものの、自動販売機の使い方や商品を理解するのが難しく、購入には至らないことも多いようです。そこで 今回、外国の方にも安心して購入してもらいたいという思いから多言語化の機能を搭載したそうです。
メインのサービスメニューを詳しく見ていきましょう。
『商品ランキング』は、様々なランキングから商品を紹介しています。
販売データを年代ごとに分析したランキングの他にも、バイヤーや駅員が選んだランキングも紹介しています。
『商品情報』は、スーパーにあるポップの様な機能で、商品の情報について詳しく説明してくれます。外国の方でも平等に商品の情報を知ることができるので、買い間違いを防ぐ親切な機能です。
『あなたへのおすすめ』は、購入者にあった飲料をおすすめしてくれます。
そして、こちらの自動販売機の一番人気の機能が『AIさくらさんゲーム』です。
こちらは、AIさくらさんと「じゃんけん」や「おみくじ」をすることができます。
なんと、AIさくらさんにじゃんけんで勝利すると、ドリンクの割引クーポンをもらうことができます。
ちなみにAIさくらさんは、 かなりじゃんけんが強く、私は5回目でようやく勝利して20％OFFのクーポンをゲットしました。
『乗換・周辺案内』 では、主要駅までのアクセス方法や駅構内の施設についても教えてくれます。
まとめ
今回取材した「AI多機能自動販売機」は、AIさくらさんによる、商品の細かな紹介に乗り換えや道案内のサービスはもちろん、購入後の音声での「ありがとうございました」といったお礼など、まるで対面で購入しているかのような気持ちになる、おもてなし満載の自動販売機でした。
【取材概要】
■企業
実証実験：株式会社JR東日本クロスステーション ウォータービジネスカンパニー
開発：株式会社ティファナ・ドットコム
■実施場所
山手線５駅10台（品川・上野・新宿・東京・秋葉原各駅に２台稼働中）
本サイトを運営しております株式会社WillSmartは事業立ち上げから企画・ソフト、ハードを組み合わせたソリューションの開発・運用サポートを提供しております。課題解決型AIやカーシェアリングシステム、非接触型サイネージの様々な事例などをご紹介しています。
メルマガでは、定期的（月に2度）にコンテンツの更新状況をお伝えする予定です。ご興味のある方は以下よりご登録ください。
