1. HOME
  2. 役立つ記事
  3. 「カーシェアに関する消費者の意識調査」からカーシェアサービスの未来を考える|前編
役立つ記事

「カーシェアに関する消費者の意識調査」からカーシェアサービスの未来を考える|前編

役立つ記事

近年、普及が進んできたカーシェアリングサービス。
最近は、新型コロナの流行による外出自粛などの影響で、一時は利用者が減少していましたが、満員電車などでの「密」を避ける移動手段として注目が高まっています。

そうした中で、顧客満足度や消費者動向などをリサーチ・コンサルティングする株式会社J.D. パワー ジャパンによって、2021年1月と6月にインターネットで「コロナ禍でのカーライフやクルマの意向」に関するアンケート調査が実施されました。

そこでミライコラボでは、このアンケート調査の結果のうち、「カーシェアリングサービス」に関する消費者の考えの傾向を見ながら、カーシェアサービスの現在と今後どのように発展していくのかについて、カーシェアリングプラットフォーム「Will-MoBi」の提供を行っている、株式会社Will Smartのモビリティ事業部、金子さんに前後編、2回に渡りインタビューしました。

株式会社Will Smartのモビリティ事業部、金子さん

今回更新の前編では、カーシェアリングサービスの現在の認知度や普及状況を中心にお話を伺いました。

前編:カーシェアリングサービスの現在

まず、改めてカーシェアリンサービスの定義について教えいただけますか?

金子さん:カーシェアリングをひとことで言うと、複数人で特定の車を共同で使う利用形態 です。元々は1980年代に欧州で、仲間同士などで自然発生的に始まったのがカーシェアリングサービスの始まりだと言われています。

ここからはアンケート調査の結果を交えてお話しいただきたいと思います。「カーシェアリングサービスの認知度」についてですが、7割以上の方が知っているという結果です。カーシェアリングが広く知られるようになったきっかけなどはあるのでしょうか?


金子さん:カーシェアリングサービスが国内で知られるようになったのは、現在カーシェアリングサービスの最大手であるタイムズが参入したことがきっかけではないかと思います。 タイムズは、元々は駐車場事業を運営していたので、国内の至る所にタイムズパーキングとして展開していました。車を使う方にとっては、馴染みのあるタイムズがカーシェアリングサービスを始めたことで、カーシェアリングサービスの認知度が高まったと思います。

カーシェアリングサービスの認知度が高まる一方で、自宅周辺でカーシェアリングサービスを利用できる場所についてはあまり知られていないという結果が出ています。こちらは、なぜだと思いますか?

金子さん:車離れが大きく関係しているのではないでしょうか。
警視庁の運転免許統計では、今まで右肩上がりで増えていた免許保有者数が2019年に初めて減少し、その後も年々減っています。
その理由としては、人口減少や高齢者の免許返納も関係していますが、若者の免許取得数の減少についても関係しているといわれています。
カーシェアリングサービスについては、テレビやネットなどで聞いたことがあっても、免許を持っていない人にとっては、例え自宅近くにカーシェアリングサービスを利用できる場所があっても目に留まらないことが多く、このような結果になっていると思います。実際にカーシェアが利用できるステーションの数は、現在18000カ所ほどもあるので、意識してみると目にする機会は多いと思います。

車の利用や保有の仕方で今後検討するものについての設問では、車の購入に次いで高いのがレンタカーで、その次がカーシェアリングサービスですが、その差は思っていたより大きい印象があります。この結果についてはいかがでしょうか?

金子さん:まず、カーシェアリングサービスは認知度が高まってきてはいるものの、この10年で始まったサービスなので、レンタカーと比べると認知度にも差があると思います。
また、今後利用を検討するサービスというと、これまでのサービス利用経験の有無が大きくかかわってきます。その点、レンタカーは、サービスとしての歴史が長く、ほとんどの人が家族や友人などと利用したことがあります。そのため、利用方法についても、知っている人が多く、実際に利用するイメージが持ちやすいのだと思います。一方でカーシェアリングサービスは、レンタカーと比べると、まだ利用機会が少ないため、実際にどうやって利用するかがイメージしにくい人も多く、このような差になっていると思います。

▼後編では、コロナ禍でのカーシェアリングサービスについてや、今後のカーシェアリングサービスの展望について、伺っています。ぜひ合わせてお読みください!

【取材先概要】
「株式会社Will Smart」
■所在地:東京都江東区富岡2-11-6 HASEMAN BLDG5-1

メールマガジンに登録しませんか?

本サイトを運営しております株式会社Will Smartは公共交通・物流・不動産などの社会インフラの領域においてIoT技術やモビリティテックを活用したGX×DXの取り組みに注力しております。

メールマガジンではWill Smartの最新の取り組み事例やミライコラボのコンテンツ情報をなどお届けします。下記の登録フォームよりぜひご登録ください。

無料メルマガ会員登録