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バス共同経営セミナーレポート第2回「データ分析システムを選ぶポイント」

こんにちは。ミライコラボ編集部です!

2021年4月に始まった熊本県のバス事業者5社によるバス共同経営について、九州産交バスのプロジェクト担当の今釜さんと共同経営を支えるデータ分析システム構築を担ったWill Smartの担当の須藤さんが取り組みを詳しく解説したオンラインセミナーが開催されました。

地方バス事業者の収益改善や、重複運行路線の効率化に向けたバス共同経営は交通業界でいま注目の取り組みのひとつです。

ミライコラボでは、中でも注目のトークセッションの一部を全3回に分けてレポートします。今回更新の第2回では、「データ分析システムを選ぶポイント」についてのトークをご紹介します!

須藤:昨年度から今釜さん中心に九州産交バス様と、我々Will Smartはデータ分析システムの構築に取り組んでまいりました。いろいろと分析ツールのサービスや他社様からのご提案があったとは思いますが、Will Smartを選んだポイントを教えていただけますでしょうか。

今釜:シンプルに言いますと、Will Smartさんにお願いした理由は、世の中の外部環境に合ったシステムの提案をしていただいたことが一番大きいと思います。他社さんからは、自社でサーバーを持った方が良いと提案をいただいたんですが、我々は5社でやっているので、誰がハードを管理するかとか、いろいろと問題があったので、やっぱりレンタルして、そこの費用を5社で分担するというのが現実的でした。また今はサーバーを自社で持つ時代でもないので、Will Smartさんには、時代にあった提案をしていただいたと思っています。また、いろいろ相談させていただいてから提案までのスピードがとても速く、短期間で仕上げていただいたというところが、信用、信頼が高まったと思っています。

須藤:うれしいお言葉ありがとうございます。続いては、コロナ禍でのプロジェクトの進め方についてお話できればと思います。九州産交様は、熊本が拠点、当社Will Smartの本社は東京と、1,000km以上も離れています。また今回はコロナの影響で、ほとんどお会いすることがなく、主にWEBでのミーティングを活用してのスタートでした。その辺りについては、いかがだったでしょうか。

今釜:私もシステム開発で、今回のようにほとんど対面せずにプロジェクトを行ったのは初めてでした。しかし正直なところ、東京の感染者数をみると熊本よりも何十倍も多いので、東京から来られて進めていくのは難しいと思っておりました。このような状況だったのでWill SmartさんからのWebミーティングで進めたいという提案は、当然の判断だと思いました。いざWebミーティングではじめると、案外やっていけるなと思いました。逆に、Webの方が移動時間などがなく、時間さえ合えばその都度ミーティングを設定でき、今まで以上に細かな修正ができたと感じます。そういった意味では今まで以上に一緒に作りあげることができたと思っています。

須藤:たしかにコロナ前と後ではかなり状況が変わりましたね。以前は、直接会って進めるのが前提で、どうしても同じエリアの会社に依頼することが多かったと思いますが、最近は日本全国、どのエリアの方でも打ち合わせすることができるので、お互いにとって良い環境になったと思います。

須藤:少し具体的に、当社のシステム開発の部分についてですが、1年間、一緒に取り組んできた中で、印象に残っていることなどがあればお話しいただけますでしょうか。

今釜:そうですね、一番印象に残っているのはWill Smartさんの柔軟性ですね。導入後、仕様を固めていく段階で私たちもこれ一本という仕様を作ったんですが、やっぱり実際に共同経営の経験を積みながら進めると、多少要件が変わる部分があったんですね。そこでWill Smartさんに、「要件定義が不十分なんです」と相談したところ、快く了解をしてくれました。またその時にWill Smartさんが「仕様書を事細かに書くよりも、軸となる部分を持ってさえいれば、あとはこちらでなんとかします」と言ってくれたので、とても心強かったです。これからWill Smartさんと一緒にお仕事をされる方は、何が起きても柔軟性を持って対応してくれるので心配ありませんよ。

須藤:当社ではお客様とシステムを一緒に作っていくというところで柔軟な対応は大事にしているところなので、今のお言葉を聞いてうれしいです。また、今釜さんには、いろいろなノウハウとか教えていただいていて、当社にとっても勉強になり、良い機会だったと思っています。

須藤:今のお話にありました要件定義などもそうですが、昨年度は、主にデータ分析ツールの下地をつくる作業を中心に進めていました。今後は、さらに分析ツールにいろいろな要素を加えていくのではと思っています。今後、他のデータとかけ合わせたいだとか、そういった思いなどはありますか。

今釜:私たちの認識としても、現状がゴールではないと思っており、今後の展望としては3つあります。
1つ目は機能強化を考えております。熊本県内の話ではありますが公共交通全体の最適化を図り、バスだけに限らず路面電車や他の交通網と連携し、さまざまな交通機関のデータを集約していこうと考えており、お声掛けしていく予定です。最近、スマートシティやMaaSに向けた取り組みが増えている中で、データ分析はいかにコストと集計時間を抑えながらできるかを考える必要があると思っています。

2つ目が人流データやサードパーティーのデータの活用です。人流データに関しては、検討を始めたころも、背伸びをして入れようかなと思っていたのですが、どういった分析ができるのかのイメージができていなかったので見送ることにしました。しかし今後は、人流データ等、潜在的なデータを組み合わせるのも可能だと思っています。次の分析レベルではそういったところも視野に入れていこうと思っています。

3つ目は、今後Will Smartさんのシステムを使う事業者さんがいらっしゃいましたら、お互いの分析データのレベルを上げるために、ユーザー会議をして、分析について意見交換会ができるコミュニティを作りたいと思っています。
この3つを将来の展望として考えております。

須藤:おっしゃる通り、今回はバス5社様のデータをベースにシステムを構築しましたが、熊本エリアには路面電車など他の交通網があるので、そういった交通機関のデータだとかをかけ合わせると、スマートシティやMaaSなどに向け、我々としてももっと面白い取り組みができるのではと思っています。今回はクラウドをベースにシステムを構築しているので、他の交通機関のデータとの組み合わせるといった展開も容易にできるところも1つのポイントです。ぜひ一緒に熊本の地から新しいデータ分析のかたちを作っていければと思っています。

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