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バス共同経営セミナーレポート第3回「質疑応答のご紹介」

こんにちは。ミライコラボ編集部です!

2021年4月に始まった熊本県のバス事業者5社によるバス共同経営について、九州産交バスのプロジェクト担当の今釜さんと共同経営を支えるデータ分析システム構築を担ったWill Smart担当の須藤さんが取り組みを詳しく解説したオンラインセミナーが開催されました。

地方バス事業者の収益改善や、重複運行路線の効率化に向けたバス共同経営は交通業界でいま注目の取り組みのひとつです。

ミライコラボでは、中でも注目のトークセッションの一部を全3回に分けてレポートします。今回更新の第3回では、「セミナーで行われた質疑応答」をご紹介します!

質問①
システムやデータを扱う人材がおらず自社で導入できるか、自信がありません。熊本の場合は、そういった人材がいたということでしょうか?

今釜:結論から言うと、そういう人材がそろっていたというわけではないです。どこの会社でも、結構ベテランの方が経験と勘でやっている部分が多いというケースが、まだまだ多いのかなと思っています。実は私も会社に入ってそこが全く理解できなかったんです。じゃあどうやってロジカルに整理できるかと考えたときにたどり着いたのが分析で、見様見真似でやっていったのが、今回の分析ツールにつながっているのかなと思います。まだまだ個人的に考えた分析の部分も多いと思っているので、みなさんと知見を深めていきたいなと思っています。そういった意味では、今後についても面白そうで興味があることを、私みたいに利害関係がないものに聞いてもらえると分析のレベルをあえて行けるのではと思っています。

質問②
費用感については、どのくらい掛かりますか?

萩原:やりたい分析の内容ですとか、扱うデータの種類や量について費用感は変わってきますので、その辺りはご連絡いただけましたら、実現したいことや、持っているデータ、また新たにどのようなデータを取得したいのかなどヒアリングをさせていただいて、一緒に決めていければと思っています。

質問③
システムのデモをしてもらうことは可能ですか?

萩原:WEB会議などで、デモという形で実際のシステムや資料などをお見せすることも可能でございますので、ぜひWill Smartに問い合わせください。

質問④
当社でもデータの可視化が課題になっています。今回のデータ活用にあたって、今後の展望はありますか?

今釜:既存のデータの部分については、昨年である程度作りきったと思っていますので、後は分析の見方が時代や環境で変わってくると思っています。データを分析するBIツールの操作に関しては、プログラミングなど専門的な知識がなくてもできると聞いていますので、まだまだ勉強段階ではあるのですが、自分たちで分析の熟度をあげて挑戦したいと思っています。  
 また、過去の利用傾向などについてはICデータで分かりますが、潜在的な需要というのは全く分かっていません。もしかすると潜在的な需要はあるのに、分析では載っていないと判断している可能性があるので、今後は潜在的な需要を、どうやって捉えていくのか、それを基にどう計画を作っていくのか。また利用者にどうやって乗ってもらう仕組みにしていくのかといったところが、次の課題なのかと思っています。

須藤:おっしゃる通り、現段階では過去のデータから、どのようなことが導き出されるかというのがベースになっていると思います。今後については需要喚起といったところで、新しい取り組みが一緒にできるんじゃないかと思っています。

質問⑤
データ分析のシステムを選定する際、関係各社さんが使っていた分析システムや国が推奨しているシステム等も検討候補としてあったと思います。どういった点を重視してシステムを選定しましたか?

今釜:一番はお金の部分、もうひとつは、分析のレベルを重視していました。分析のレベルでできることが変わるので、やりたい分析ができるのかというところ。ある会社さんでは、高度な分析は再度オーダーしてシステム改修をするという提案内容でした。私たちも高度な分析については、改修費として出すべきだという認識だったんですが、そういう細かな修正が多くなると、継続して投資し続けるのは難しいと判断しましたが、Will Smartさんには、そこをクリアしていただきました。お金の部分でも、クラウド型のシステムのため、初期費用もほとんどかかりませんでした。今回熊本のケースでは今申し上げた2点で、一番マッチングしたというところがWill Smartさんに決めた理由ですね。

質問⑥
バス会社単独のデータ基盤構築は可能でしょうか?

今釜:個人的には大いに活用できると思っています。まずは共同経営が進んでいない地域ですとか、県によってはバス会社が1社しかないといったところもあると思いますが、むしろ1社の方が、共同経営と違って複数社でフォーマットも揃える必要がないのでやりやすいと思います。結果的に作業量も減ることで、短期間で費用も抑えられるのでメリットは多いと思います。

須藤:ありがとうございます。最後にバス事業者や自治体の方にひとことお願いします。

今釜:みなさんデータ分析と聞くと、なんとなく分かるようなイメージがあると思うんですが、実際には、「分析ってどうやるのか」とか、「どのような効果が得られるのか」とか、担当者は日々悩みながらやっていて、私もその一人です。そんな中で、交通業界、特に路線バスの場合は県内の事業者さんがあまり多くないので、たとえば他県の乗降データの分析結果を参考にしてみるのも良いと思います。バス会社にとっても、特段隠すこともないデータだと思っていますので、私たちも含めてデータをオープンにして、共にデータ分析の質を上げていきたいと考えていますので、ぜひそのような思いのある方は一緒にやりましょう。また、ここからはWill Smartさんへのお願いにもなるのですが 、いま私たち事業者側は分析までがゴールになっていますが、今後はこのデータを基に、たとえば運転時分の線を引くとか、遅延データを基に最適な運行時分を設定するとか、AIを使ってダイヤのデータまで作ってしまうとか、分析後のデータ活用もシステムでそのままできるようになっていくと良いな、と思っています。そうなれば分析にかける人材というのは、ほとんど機械化できる分野だと思います。我々事業者側は分析レベルを高めていきながら、システム会社さんがDXを進めていく動きとかみ合えば、もっと業界が盛りあがっていくと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

須藤:ありがとうございます。AIを活用した取り組みや、業務のDX化はWill Smartの得意領域でもあるので、 今回の取組をベースに様々な提案をさせていただき、熊本の皆様と一緒に業界全体を盛りあげていけたらと思っております。


(写真左から順に、九州産交バス・今釜卓哉さん/Will Smart・須藤久寿さん/Will Smart・萩原崇寛さん)

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