物流現場での業務効率化!ロボットと人が融合した新しい物流現場の実現とは?
近年、ECなどの増加でニーズが増えている物流業界では、生産性の向上や業務効率化のために、RPAやAIなどを活用して、人がやるべきことと自動化できることを整理したオペレーションが必要とされています。
特に、最近ではコロナウィルス流行への対策もあり、現場のロボットとリモートの人の連携のような次世代のオペレーションの実現も含めた技術の活用が求められてきています。
そんな中、配送センター代行業務を中心とした、物流サービス・システムを販売している株式会社関通(以下、関通)では、RPAツールを導入、毎月約15,000体を超えるロボットの稼働により、月間でおよそ5,000時間の業務効率化を達成しているとのことです。
そんな関通のロボット・RPAを活用した業務効率化について、ミライコラボで取材を実施しました!
RPAプロジェクトを始めたきっかけは何でしょうか?
ルーティン作業になっているPC作業を自動処理することにより、本来、人がすべき対応に時間を充てることができ、かつ品質向上を推進する為、取り組みがスタートいたしました。
RPAプロジェクトはIT部門の方が担当されたのでしょうか?
関通では、IT部門ではなく物流現場社員主体でRPAプロジェクトを推進しています。現場社員がRPAの開発を担当しプロジェクトを進めていくことで、自動化が可能な業務の洗い出しが容易になるとともに、現場社員の業務改善への意識が高まりました。また、部署ごとで運用するのではなく横断的な視点で改善点を洗い出し、全社的にRPAをスケールさせました。さらにロボットのエラー対応からリカバリーまでを現場で完結できるようになり、昨今のコロナウィルス状況下でも「現場のロボット」と「リモートの人」という次世代の協働オペレーションが実現しました。
実際にどういった場面でロボットを活用されていますか?
事務作業、経理、データ分析など、手順に沿った処理であればRPAを導入し、活用を実現しております。主な自動化の対象業務は出荷作業などです。RPAとは少し違いますが、ほかに、兵庫県尼崎市のロジポート尼崎内にある「関西主管センター」と埼玉県和光市内にある「東京第一物流センター」の2拠点で、「Syrius(シリウス)」というピッキング作業の支援を行う生産性向上ロボットを導入しています。関通では、物流企業としてさらなるお客様満足度向上のために、ロボットと人が融合した新しい物流現場の構築を行っています。
では、「ロボットと人が融合した新しい物流現場」の実現によって目指すゴールを教えてください。
人がやらないといけないことは人が、自動で処理できることはロボットがやることでロボットも1リソースとして管理し、時代の最先端の物流サービスが展開できる総合物流会社を目指しております。
RPAなどロボットの活用で物流現場にどのような変革がもたらされるとお考えでしょうか。
現場作業に集中し、入力作業、報告業務など人がやることで間違えてしまうリスクも軽減することができ、更なる品質向上や新たなサービスへの展開の時間に充てることができる物流現場の変革が実現できると考えます。
最後に今後の展望を教えてください。
今後の展望としては、データ処理に関して、業務フローに基づく処理をロボット(RPA)が実施し、数字情報、事務作業など、正確かつ速いスピードで情報の管理ができ、弊社の物流サービスの品質向上の実現を目指しています。
まとめ
物流業界でのRPAなどITを活用した業務効率化は、コロナウイルス対策で需要が増え、かつ現場でもいわゆる3密を避ける工夫が求められている今、ますます重要度が増しています。
ただ、こういった施策をIT部門だけが担当していると、現場社員との連携ができないというケースもあります。本記事でご紹介した関通では、現場社員主体となることでITの活用を成功させたというのが印象的です。
今後、コロナウイルス状況下、そして終息後の働き方の変革にも目を向けた「ロボットと人が融合した新しい物流現場」に注目したいと思います!
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