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新しい地域交通の形「モビリティシェアサービス」とは?

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公共交通機関といえば、バスや鉄道が主流ですが、コロナ禍を経て移動のニーズは変容しています。混雑を回避した移動や、よりパーソナルな移動が求められています。
また、地域や観光地における移動利便性の向上や、自家用車ではなく既存の公共交通機関の利用を促進するために、最寄りの駅やバス停から目的地までの「ラストワンマイル」を補う交通機関の充実が求められています。
本記事では、新しい地域交通として期待されている「モビリティシェアサービス」についてご紹介します。

自転車シェアリングサービス

自転車シェアリングサービスとは、アプリやWebサイトなどで会員登録を行うと、自転車に乗りたいときに借りて、目的地の近くで返却することができるサービスです。
自転車は、狭い道でも走行しやすく、軽量なら荷物を載せることも可能なので、ショッピングや通勤、観光など様々な用途で活用できます。

HELLO CYCLING(OpenStreet株式会社)

OpenStreet株式会社はシェアサイクリングサービス「HELLO CYCLING」を運営しています。2022年7月1日時点でステーション数は約5000か所、首都圏、関西圏を中心に20都道府県に展開されています。
アプリやWebサイトで会員登録をすると、アプリから自転車の予約や近くのステーションの検索を行うことができ、HELLO CYCLINGの提携ステーションであれば、乗る場所も返す場所も自由に選ぶことができます。
料金は地域によって異なりますが、基本料金は130円/30分、1,800円/12時間で、短時間の利用であれば、電車やバスよりも安価に移動することができます。
使用できる自転車は電動アシスト付き自転車とスポーツタイプの電動アシスト付き自転車で、坂道や長距離でも楽に運転することができます。(一部電動アシストが付いていない自転車もあります)

2022年か10月から「堺市シェアサイクル事業」が開始された
(HELLO CYCLINGサービスページより引用,https://www.hellocycling.jp/info/news/2022/10/04/1253/)

bike share service(株式会社ドコモ・バイクシェア)

株式会社ドコモ・バイクシェアが運営している「bike share service」はアプリやWebサイトから会員登録と交通系ICカードの登録を行うとすぐに自転車を利用することができます。車体は電動アシスト付き自転車で、自転車には損害保険を付保しているので、安心して利用することができます。
首都圏や関西圏を中心にサービスを提供しているほか、全国の自治体等が運営するシェアサイクルサービスにシステムを提供しています。
利用料金は地域によって異なりますが、東京広域エリアの場合、165円/30分、月額2200円(1回につき30分以内の利用に限る)で利用できます。

PIPPA(株式会社オーシャンブルースマート)

株式会社オーシャンブルースマートが運営するPIPPA(ピッパ)は、専用のアプリから会員登録を行い、利用したいときに直接サイクルポートに行って利用します。料金は地域によって異なりますが、東京や京都市、宮崎市では30分110円で利用可能です。
自転車はシェアサイクル専用に軽量設計された3段変速機がついている車体です。
京都市に約170か所、宮崎市内に約70か所のサイクルポートがあり、その他にも東京都内や四国地方でも利用することができます。
京都市内では地元の大学と連携し、コロナ禍に対応した新しい移動手段として、大学構内にサイクルポートを増設するなどの取り組みを行っています。

キックボードシェアリングサービス

近年、新たな移動手段として注目されているのが「電動キックボード」です。
全国で実証実験が行われており、電車で移動するほどではないが、徒歩だと少し遠いという距離の移動に便利です。
道路交通法の改正により、2023年7月1日から時速20km以下の電動キックボードは「特定小型原動機付自転車」に区分されるので16歳以上は免許不要で乗車できるようになるので、今後ますます利用が進んでいくと考えられます。

LUUP(株式会社Luup)

株式会社Luupは電動キックボードと電動アシスト付き自転車のシェアリングサービスは「LUUP」を運営しています。現在の提供エリアは主に東京都心部や大阪市、京都市の中心部などです。
「LUUP」で利用できるキックボードや自転車は非常にコンパクトなつくりなので、ビルやマンションなどの空きスペースにポートが設置できるため、提供エリアは徐々に広がってきています。
利用の費用は基本料金が50円で、1分ごとに15円加算される仕組みです。

大阪市にある松下IMPビルに設置された「LUUP」のポート
(LUUPサービスサイトより引用,https://luup.sc/news/2023-02-03-osaka-business-park/)

SWING(SWING株式会社)

SWINGは韓国初の電動キックボードシェアリングサービスです。サービスエリアは港区、渋谷区、世田谷区、杉並区、目黒区、品川区、新宿区、中野区とまだ限られていますが、ポートの設置エリアは順次拡大される予定です。
料金は基本料金が100円、1分ごとに20円加算されます。また、「MY SWING」というプランが特徴的で、このプランでは期間中はキックボードをポートに返却する必要はなく、自宅に持ち帰ることができます。ウィークリープランが5,900円、マンスリープランが15,000円で、自分のキックボードのように利用したい人のニーズに応えたプランです。

マルチモビリティシェアサービス

HELLO MOBILITY(OpenStreet株式会社)

マルチモビリティシェアサービスとは、スクーターや超小型EVなど、用途に応じて様々なモビリティを利用できるシェアリングサービスです。
代表的なのは自転車シェアリングサービス「HELLO CYCLING」を運営しているOpenStreet株式会社が運営する「HELLO MOBILITY」です。最寄りのステーションから専用アプリで好きなモビリティを選択し、目的に合わせて自由に利用できます。
ラインナップは超小型EVの「FOMM ONE」や「C+pod」、屋根付き3輪スクーターです。また、EVスクーターとEVスクーター用バッテリーシェアリングサービス「Gachaco」のシェアリングにも最近対応し、加えて、電動自転車も「HELLO CYCLING」と連携してシームレスに利用することができます。今後はスローモビリティ(立ち乗りモビリティやシニアカーなど)への対応も検討しているようです。
複数のシェアモビリティを借りることができるマルチモビリティステーションはENEOSホールディングス株式会社やさいたま市、JR東日本大宮支社の連携によりさいたま市内の埼京線沿線に設置されているほか、2023年2月2日には東京都世田谷区にも新たなステーションが誕生しました。

さいたま市のマルチモビリティの実証実験(さいたま市HPより引用,https://www.city.saitama.jp/001/010/018/003/p084263.html)

多様性のあるモビリティシェアサービスで生活をさらに便利に!

MaaS実現のため、交通業界や観光業界におけるデジタル活用が進んでいるほか、自転車を活用した「サイクルツーリズム」推進の影響によりスマートフォンのアプリなどから利用できるモビリティシェアのニーズが高まっています。
モビリティシェアサービスは必要なときに必要な時間だけ利用できるので、購入費用や維持費がかからないので気軽に利用できます。また、公共交通機関や車を利用するよりも、自転車や電動キックボードなどの方が環境に優しく、小回りが利くので移動しやすいというメリットもあります。
新たな地域交通として注目されるモビリティシェアサービスを活用することで日常の移動時間が便利になっていくでしょう。

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