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事例
金沢フォーラス外観

大型商業施設「金沢フォーラス」のデジタルサイネージ全面リニューアルの軌跡、導入後の効果とは

事例

ミライコラボ編集スタッフが、最新のサイネージ活用施設に迫ります!

今回の現場:ファッション専門ショッピングセンター「金沢フォーラス
屋内設置:多言語地図サイネージ

新幹線開通で増える外国人観光客に、接客以外の日本のおもてなしでサービスを。

金沢駅に隣接するファッション専門ショッピングセンター「金沢フォーラス」。2006年のオープン以降、この地域でショッピングセンターとして地元の人たちに親しまれています。
2015年には北陸新幹線が開通し、東京から金沢への観光客は増加し、多くの訪日外国人客も訪れるようになりました。また、名古屋、飛騨、金沢を巡るサムライ・ルートが人気を集め、FIT(海外個人旅行)も急増しています。
こうした利用者の変化や10年経過した館内のインフォメーション機能の劣化に対応するべく、「金沢フォーラス」は2018年に館内デジタルサイネージの全面リニューアルを計画しました。館内全てのサイネージをリニューアルするにあたり、そこにはどんな背景や苦労、さらには導入以降の変化があったのでしょうか。リニューアルを指揮した橋本マネージャーに、お話しをお伺いしました。

増え続ける訪日外国人、日々追われるインバウンド対策

橋本マネージャー株式会社OPA 金沢フォーラス営業企画マネージャー 橋本 徹様

着任当時は北陸新幹線の開通によって外国人観光客が増加する一方で、店内のインバウンド対策は十分と言えませんでした。来館されるお客様の属性変化に合わせ、TAX FREE対応店舗を徐々に増やしたり、多言語案内ポスターやインフォメーションカウンターでの翻訳機器、翻訳リモートサービスを導入したりなど、日々インバウンド課題解決に向けた対応を進めていた状況です。その場その場においてインバウンド対応を追加しておりましたが、現場での対応が増すばかりで、効果的なインバウンド対策とはなっていなかったように思います。また、全館にはオープン時からデジタルサイネージが設置されていましたが、経年劣化が激しく、画面焼けや一部表示されないなどの問題を抱えていました。運用面では、外部業者に委託しており、月曜日に配信依頼し金曜日に放映するなどのタイムラグが生じていたため、加盟店情報をリアルタイムに配信することが出来ない状況で不便を感じていました。
そこで、根本的なインバウンド対応に加え、新たなインストアプロモーション戦略に向け、2018年にデジタルサイネージのリニューアルを企画いたしました。

問い合わせ対応が軽減し業務効率化に貢献!4Kモニターで見た目にも美しい

デジタルサイネージの導入は店舗案内板を始め、EVホールの壁面、正面玄関、インフォメーション横に設置しました。これまで店舗案内として設置していた店舗案内板では、ショップ入れ替え時や新店舗オープン時には、案内板へのシールによる目隠しや追記を行っていた為、見栄えがよくないなどの懸念点はありました。一方、デジタルサイネージによる店舗案内版(デジタルボード)は、店舗情報やイベント情報など、リアルタイムで簡単にデータ変更できるようになりました。

正面玄関サイネージ
EVホール前サイネージ

また、デジタルボードはタッチ式を採用しており、お客様自身で日本語・中国語・韓国語の言語切り替えが可能。自らショップ検索などの店舗検索をする人が増加し、インフォメーションカウンターでの問い合わせ対応が軽減され、業務効率化にも大きく貢献しています。
さらに、インフォメーションカウンター横に設置した6面マルチモニタでは、動画配信を展開しており、駐車券発行待ちのお客様などが真剣に動画を視聴していらっしゃいます。高精細の4Kモニターを採用したことによりショップ名の視認性も落とすことなく、見た目もスッキリ美しくなり、ブランディングの向上にもつながっております。

全フロアの店舗名が表記されたディスプレイ

 

ディスプレイは、日本語・中国語・韓国語の言語切り替えが可能

デジタルサイネージのリニューアルが、リテールサポートの新たな価値創出へ!

今まではデジタルサイネージ運用は、外部業者に委託していたため、デジタルボードへの変更データが反映するまでに大きなタイムラグが発生しておりました。そのため、デジタルサイネージのリニューアルに際しては、社内で対応できる簡易的な操作性を重視し、導入業者を選定。また、リニューアル以降の運用は自社運用できる体制として、営業企画チーム5名を配信運用チームとして運用していくことりしました。配信運用メンバーとは各設置場所の属性に合ったプロモーション展開が行えるよう、サイネージプロモーションルールを作成。導入以降、加盟店舗に関する新商品のご案内やイベント情報、季節に合わせた最適な情報を積極的に配信したことから、各店舗売上アップにつながったとのお声をいただくようになっております。さらに、配信運用を担う営業企画チームメンバーにおいても、情報発信方法や売上増加方法を積極的に加盟店舗に提案したり、コミュニケーションをとる機会が増えたことは、メンバーのモチベーションUPにも繋がっています。また、このように、サイネージがインストアプロモーションの武器として機能を果たし、リテールサポートの新たな価値を創出しているのです。
大型商業施設におけるデジタルサイネージリニューアルは、費用に加え、運用体制やコンテンツ展開におけるルール変更が伴い、一時的には大きな労力となります。しかしながら、導入以降の店舗売上増加や、店舗案内などの省人化、お客様と運営側の利便性、リアルタイムでの情報発信、多言語対応など多様な場面で大きな成果に結びついていることは十分な効果を発揮していると考えます。


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