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【最新事例】コロナ禍における薬局の感染症対策

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寒さが本格化する中、新型コロナウイルスの第三波がやってきました。空気が冷えるとウイルスは不活性化しづらく、呼吸器系の感染は広がりやすくなり、2021年1月から2月にかけてピークが訪れると予想されています。

この脅威に対し薬局でも新たな感染防止対策に力を入れ始めました。今回は、政府が示す薬局での感染対策に加えて、新たなテクノロジーを活かした感染対策事例を見ていきます。

新型コロナウイルス感染症対策 薬局向けガイドライン


個人の対策に加え、不特定多数の人が訪れる商業施設や公共の場所でも、ソーシャルディスタンスを取り列に並べるようにしたり、仕切りを作って飛沫が飛ばないようにしたり、手袋をはめ商品の受け渡しをしたりと接触を減らすためにさまざまな対策が取られています。

薬局では、新型コロナウイルス疑いの患者が訪れることも考慮し、ことさら感染対策に力を入れています。
厚生労働省では、薬局向けのガイドラインを作成し、感染症対策を示しています。

職員に向けて

職員に対しては、日常からマスクの着用を促し、勤務外でも密閉空間や人が密集する場所、密接な場面を避けるよう指導することを求めています。
また新型コロナウイルス感染者との接触状況を速やかに把握するため、厚労省が作成した新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」の利用を勧めています。

来客者に向けて

発熱患者が来客した場合においては、他の患者との接触を避けるために動線や時間を分けるといった対策を講じる必要があるとしています。
また、こまめな消毒やマスクの着用、アプリ利用の呼びかけ、患者同士が密接にならないよう床面や椅子などに印をつけるなど工夫を行う必要があると示しています。
薬局内の換気についても、適宜、入り口や窓などの開放、換気扇の使用などにより、2 方向からの換気を講じています。
さらには、感染拡大防止のため、特例措置として、必要に応じて電話等を利用した服薬指導が認められました。

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新型コロナウイルスの影響により、薬局では店内の混雑を回避するために活躍が期待されるのが、順番管理システムとの連携により呼び出し順番を店内のディスプレイに表示させたり、健康や販売促進に関する情報提供が可能な薬局向けディスプレイソリューションです。その手法や導入事例をご紹介します。
→導入事例を読む

【最新事例】DXを活用!進む感染対策とは


薬剤師に聞いた!withコロナの対策事情

2020年10月、合同会社スマスタが、薬剤師の転職情報メディア『ハッピーファーマシスト』で「ウィズコロナの薬局事情。コロナで職場環境はどう変わったかについてのアンケート」を実施しました。
調査の結果、多くの薬局で新型コロナ感染疑いの患者には特別対応を取っており、ほぼ全ての薬局で消毒など感染対策を行っていることがわかりました。

■新型コロナウイルス(COVID-19)の感染疑いのある患者さんが来局された時にどう対応していますか?(複数回答可)

回答の第一位は「薬局の外(患者さんの車や簡易テント・別室・病院など)で投薬している」、第二位は「消毒・防護の徹底や離れたカウンター・待合室で対応している」、第三位は「新型コロナ感染疑いの患者さんが来たことはない」でした。
それぞれの代表的な意見は下記の通りです。

1位.薬局の外(患者さんの車や簡易テント・別室・病院など)で投薬している

  • コロナウイルス感染の疑いがある患者が来た場合は、クリニックの職員が処方箋を持って来ます。その際患者の電話番号を教えてもらい、電話にて薬の受け渡し方法や薬の説明などを行います。薬の受け渡しは薬局外に設置した受け渡しボックスを使うか、車の近くまで薬を持っていき、接触しないように渡します。会計は振り込みにししてもらいます。
  • 病院の発熱外来受診患者さんは、車もしくは病院の隔離された場所で待機となり、処方せんは病院の事務の方が持ってきます。病院の方から携帯電話の番号も教えてもらうので、薬の準備ができたら、電話にて問診・投薬を行います。料金についても事前に伝え、おつりがある場合は釣銭も用意してから患者さんのもとに薬を届けます。防護服は高価なので、100円ショップなどで購入したレインコートを着て、手袋・ゴーグルをして届けています。
  • 本人がいるか確認、家族同伴であれば、家族に薬局内へ来てもらう。車で待機していただき、受付や投薬などをすべて薬局外で行う。スマホで処方箋を送信する仕組みも活用している。
  • 門前の病院の場合はあらかじめ連絡をくれるようにお願いしてあります。来局の際は外に出て待っていて頂いて、投薬などすべて外で行うようにしています。

2位.消毒・防護の徹底や離れたカウンター・待合室で対応している

  • 他の患者さんとは離れた場所に待機させる。投薬の際も投薬口にはきてもらわず、薬剤師がコロナウイルスの疑いのある患者のもとに行き対応する。現金でお会計をした場合は現金をも消毒。
  • 発熱や咳症状がある患者は待合室に赤い線をテープで引いているため、そこで一般患者と分けています。また、投薬台も一番外側で投薬するよう心がけています。
  • 一番端のカウンターで投薬し、投薬後はカウンターなどを念入りに掃除します。そこだけ拭いていると他の患者さんが怪しむので局内全体的に掃除します。またコロナ疑いの場合は優先的に投薬し、接触時間・滞在時間は短くしています。

3位.新型コロナ感染疑いの患者さんが来たことはない

  • コロナウイルスの感染疑いのある患者さんは、今のところ来ておりません。もし来られた場合は、処方せんだけお預かりして送薬にて対応しようかと思っています。
  • 今の所実際に来局されたことはないですが、サージカルマスクの着用と手指衛星の励行は標準予防策として行っております。換気、消毒の徹底もしてます。
  • 今のところそのような状況はないが、インフルエンザの患者さんは裏口から出入りしてもらい別室での対応を取っているのでそのようにすると思う。

▼分析
6割を超える薬局で、新型コロナウイルス感染疑いの患者に薬局の外で投薬を行っていました。
薬局の外での投薬が難しい場合は、他の患者とは離れた場所での待機・投薬としている模様です。
一方で、「新型コロナウイルスの患者さんが来たことはない。」「新型コロナウイルスの患者さんかどうかわからず対策できない。」という声も聞かれました。

最新!ディスプレイ活用で混雑&待ち時間解消

新型コロナウイルスの流行以来、店内の混雑を避けるため、訪れる客が店の前や車の中で待つ状況が増えています。
口頭で客案内を行う店舗では、客が店内で待機していないことにより、順番に気づかないといったケースが見受けられるそうです。

こうした状況から、WillSmartでは、薬局内の混雑を避け、客が長時間店内に待機しなくてもスムーズな案内が実現でき、事前予約やディスプレイでの掲示等を用いて随時適切な情報を伝えることのできる新たなシステム「薬局向けディスプレイソリューション」を提案しています。

「薬局向けディスプレイソリューション」は、順番管理システムとの連携により(※)、呼び出しの順番を店内のディスプレイに表示させたり、健康や販売促進に関する情報提供を行うことが出来るシステムです。
必要に応じて、地震や台風などの災害情報や鉄道運行情報なども表示させることが可能です。
※他社の順番管理システムとの連携可否について確認が必要となります。

「薬局向けディスプレイソリューション」の特徴

1.呼び出しの効率化

薬局内での掲示に加え、ウェブサイトでの掲載によってスマートフォンを通じてお客様がどこにいても待ち情報を確認できるようになります。
※他社システムとの連携が必要な可能性があります。

2.注意喚起情報の掲示

感染症対策情報など大量にポスターを張らなくても1か所で複数の注意喚起が可能です。また、複数店舗に同一の内容を一括配信することも可能です。

3.商品の販促

簡単な操作で販促情報を配信できます。一つの拠点から複数店舗に一括配信も可能です。

「遠隔で客を呼び出しできる仕組みを導入したい」「マスクの着用など感染症対策の注意喚起を行いたい」「手間がかからない方法で商品の販促がしたい」といった課題を解決してくれます。
利用者にとってもスタッフにとっても効率化を図れるシステムで今後の展開に期待です。

宅配ボックスを活用!非接触で薬の受け渡しが可能に

コロナ禍においても患者が安心して薬物治療・服薬指導を受けられる環境を整備することを目指し、日本調剤フルタイムシステムが共同で、非接触型の「スマートピックアップロッカー」を活用した実証実験を日本調剤 星川薬局にて開始しました。
この実証実験では、非接触での処方薬の受け渡しや、待ち時間の短縮に関する検証を行うことで、感染症の拡大防止や、患者の利便性・安全性向上のための体制構築を目指しています。

■「スマートピックアップロッカー」について
実証実験に使用する「スマートピックアップロッカー」は、フルタイムシステムが開発した宅配ロッカーで、視認性の高いタッチパネルによって、誰でも簡単に操作ができます。
またQRコードをかざすだけで荷物の受け取りが可能で、利便性にも配慮した設計となっています。電気錠の制御や利用履歴データは、コンピュータで管理されるため、患者さまが処方薬を受け取ったかどうかを薬局で管理することも可能です。

自分の好きなタイミングで、非接触で薬を受けれるとあり、広く普及することを期待したいサービスです。

まとめ

冬になり感染拡大のスピードが増す中、さまざまな症状の人が訪れる薬局では、感染が拡大しないよう新たなシステム導入を検討し、感染防止対策に力を入れて取り組んでいます。
薬局内で待機せずにすむことや、非接触で薬を受け取れることは、感染のリスクを減らすことに繋がるのではないでしょうか。またこれらのサービスは、コロナが収束した後も利便性が高く、今後広まっていくことを願うサービスです。

 

 

ウィズコロナ時代の役所に求められるAIカメラソリューションとは

ウィズコロナ時代、不特定多数の地域住民が集う役所は職員と来館者の接触を極力避け、感染拡大防止対策が必要になります。そこで、活躍が期待されるのがAIソリューション「Will-AI」です。これにより、館内の混雑状況をAIカメラで検知して可視化することができますし、人の代わりに館内の不審者、急病人などを検知することもできます。その手法や導入事例をご紹介します。
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