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都市だけでなく公園もスマート化!国内や海外での事例とは?

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ICTなどの新技術を活用して契約や整備、管理、運営を行う「スマートシティ構想」。多様な価値観や社会の急激な変化への対応や効率化につながるとして世界各国が推し進めている取り組みです。
その一環として公園のスマート化、DX化が行われていることをご存知でしょうか。今回は国内や海外の公園でどのようなスマート化の実験が行われているのか、詳しく解説します。

公園のスマート化が進む背景とは?

2019年に内閣府が発表した「統合イノベーション戦略2019」では、IoTやAIなどの発展により、経済の発展と社会的課題の解決を目指す「Society5.0」の先行的な実現の姿としてスマートシティを位置づけています。また、これに伴ってスマートシティへの取り組みを官民連携で加速するための「スマートシティ官民連携プラットフォーム」が発足されました。
社会全体のスマート化・DX化が進む背景にはインターネットが世界的に普及したこととIoTやAIといった新技術を活用したデジタル市場が主流になると予想されていることがあります。ただ技術を開発するだけでは意味がなく、いかにして新技術を社会や生活に取り入れるのかが問題だからです。

そこで、公園が新技術の実証実験を行うのに最適な場として注目されています。公園には広い土地があり、多くの人が集まります。公園でDXを活用することによって利用者サービスの向上や維持管理の質的向上、効率化が達成されれば、その技術やプランを都市や店舗といった別の場所にも応用できるでしょう。

国内での事例

それでは実際、どのような場所で公園のスマート化が行われているのでしょうか。まずは、国内での事例をいくつかご紹介します。

久屋大通公園(愛知県 名古屋市)

名古屋市にある久屋大通公園では、北エリアとテレビ塔エリアの公園整備運営事業の一環としてNTTコミュニケーションズ株式会社と三井不動産株式会社によるDX化が行われています。たとえば、防犯カメラの映像をAIで解析して防犯や事故防止に活用していたり、匿名化・統計化された位置情報データを活用して来園者の行動を解析したりしています。これらの取り組みによって安心安全な公園運営が実現されることを目指しています。

けいはんな記念公園(京都府 相楽郡)

京都スマートシティ推進協議会は京都府精華町のけいはんな記念公園に、遠隔で点灯時間や照度の変更などが可能なスマートライトや、映像から転倒や接触等のトラブルを検知するネットワーク防犯カメラ、温度や湿度などの環境データを取得できる環境センサーなどを設置しました。環境データの収集人流データの解析、外灯の消費電力データの収集による効率的な照明環境の実現などを目指しています。

平城宮跡歴史公園(奈良県 奈良市)

国土交通省近畿地方整備局は平城宮跡歴史公園において、IoTやAIなどの新技術を活用して公園が抱える課題の解決や利用者サービスの創出を目指す「パークスマートチャレンジ」を実施しています。2021年度には自動運転の次世代モビリティを使った園内周遊やドローンによる施設点検、カメラ画像やWi-Fiセンサーを活用した人流解析などの社会実験が行われました。

海外での事例

公園のスマート化は海外でも積極的に行われています。ここでは、主な事例をいくつかご紹介します。

ラスベガス市(アメリカ合衆国 ネバダ州)

ラスベガス市は2018年からNTTグループと提携し、市内のDX化を推進するスマートシティプロジェクトを行っています。市内の「イノベーション地区」に高解像度カメラや音響センサー、IoTデバイスを配備して人々や交通の動きを解析することで、逆走する車の件数が減少するなどの効果が見られました。
スマートシティプロジェクトの対象は「コミュニティ・ヒーリング・ガーデン」のほか、「ボブ・バスキン・パーク」、「スタパック・パーク」などにも拡大しています。警官や保全要員を迅速に派遣できるように、公園などの市内設備の安全状態や保全状況の問題点を市職員にリアルタイムで通知できる仕組みを導入しています。

北京市(中華人民共和国)

北京市は「2022年に北京にある1090カ所の公園をスマート化する」と発表しました。公園のスマート化に向けて「西海湿地公園」や「海淀公園」などがモデル公園として既に整備されています。これらの公園では入り口に大型ディスプレイが設置されており、公園案内やさまざまな公園情報を閲覧できます。また、エアロバイクの前やジョギングコースにもこのディスプレイが設置されています。ディスプレイを通して自身の運動量を知ることができるというわけです。

また、公園内の街灯もスマート化されています。街灯には本来の電灯としての機能だけでなく、防犯監視機能や防災無線機能、連絡機能も備わっています。街灯には呼び出しボタンと連絡ボタンがあり、そのボタンを押せば園内のどこからでもセンターに連絡できるのです。そのほか、休憩用の机には無線充電が搭載されており、対応したスマートフォンであれば充電が可能です。

深セン市(中華人民共和国 広東省)

深セン市は5Gの先進都市として知られています。深セン市内の公園には多数のスマート設備が試験導入されており、無人運転ツアーバスや無人販売車両、市民が顔をスキャンするだけで私物を預けられるスマートロッカーなどがあります。また、歩道や緑道にもスマート設備が導入されており、ランナーや歩行者はこの設備を使って自身の健康状態をチェックすることができます。

公園のスマート化が都市のスマート化につながる

国内外の公園がIoTやAIを活用した新しい技術を導入した実証実験に利用されていることがお分かりいただけたでしょうか。これらの実証実験による成果は公園だけでなく、いずれは都市開発にも活かされることになるでしょう。公園で導入されている新技術を実際に体験することで、私たちの社会の未来を垣間見ることができるかもしれません。

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