1. HOME
  2. 事例
  3. 簡単予約で待たずに乗れる!好きなときに利用できるオンデマンド交通とは?
事例
MaaS・オンデマンド交通のイメージ

簡単予約で待たずに乗れる!好きなときに利用できるオンデマンド交通とは?

事例, 役立つ記事

旅行先の交通手段を調べていてオンデマンド交通という言葉を目にすることはないでしょうか。最近は都市・地方関わらず導入地域が増えてきました。しかし、実際にはどのように利用するものなのかよくわからない人は多いかもしれません。そこで、今回は、オンデマンド交通とはどのようなサービスなのか概要を説明し、さらに運行している事例なども紹介していきます。

オンデマンド交通とは?バスやタクシーとの違いは?

はじめにオンデマンド交通とはどのようなものなのか、概要から説明していきます。

オンデマンド交通とは?

オンデマンド交通とは、事前に予約すれば希望の場所で乗降できる乗り合い型の交通機関のことです。かつては路線バスが維持できない過疎地域において電話で利用予約するオンデマンド交通が導入されていましたが、最近は人口の多い地域でスマホアプリやWEBから利用予約するスマートなオンデマンド交通が広がっています。

使用される車両は、ワンボックスカーやマイクロバスが多く見られますが、大型バスを利用している地域もあります。細かい利用方法は自治体や運営会社によって異なるものの、料金は距離に関係なく定額になっているのが一般的です。通常は運行可能な時間帯が決められており、その中で自由に利用するという形になります。

最近のスマートなオンデマンド交通では、乗降可能な場所もさまざまで、最寄りのバス停を指定されるケースもあれば希望の場所を自分で指定できるケースもあります。運行エリアはあらかじめ決まっていますが、実際の運行ルートや配車はそのときの予約状況に応じてAIが行うのも特徴です。

路線バスやタクシーとの違い

路線バスは、あらかじめ決められたルートを時刻表通りに運行します。オンデマンド交通の場合、運行の範囲は決まっていますが、毎回決められたルートを走るわけではありません。そのときどきの予約状況で最適なルートが組まれるのが一般的です。時間についても路線バスのように時刻表が決まっているわけではなく、予約が入ったときに運行するという点が違います。料金も、路線バスは乗車距離に応じて変動するのが一般的ですが、オンデマンド交通はほとんど定額料金になっています。

タクシーは、事前予約での乗車が可能な点はオンデマンド交通と同じです。ただし、距離に応じて料金が変動する部分がオンデマンド交通とは違っています。また、タクシーは基本的に乗り合い型ではないこともオンデマンド交通とは違う点です。知っている人同士で乗り合うことはあっても、通常は個人での利用になります。それに、タクシーは利用するうえで事前登録は必要ありません。

オンデマンド交通の事例3選

では、実際に運行されているオンデマンド交通の事例を3つ紹介します。
なお下記で紹介する運行エリアや料金などのサービス情報は、2022年11月現在の情報となります。ご利用の際は最新の情報をご確認ください。

MyRide のるる(茨城)

茨城交通のオンデマンドバス_MyRideのるる

茨城交通のオンデマンドバスMyRide のるる
(引用:http://www.ibako.co.jp/regular/myride/)

2022年10月から本格的に利用開始になったオンデマンド交通です。茨城交通が高萩市内で運行しています。オンデマンド交通は、ワンボックスカーで運行されるものが目立ちますが、MyRide のるるは通常の路線バスの車両で運行される点が印象的です。
運行時間が限られていますがこれは、通学通勤の利用者が多い朝と夕方~夜は定時定路線バス、比較的需要の小さい日中はオンデマンドバスに切り替えて運行することで、ユーザーのニーズに即し、利便性を向上を狙っているそうです。

運営:茨城交通
運行エリア:茨城県高萩市内
運行可能な時間帯:平日は8:30~15:00、土日祝は9:00~14:00
乗車料金:1乗車につき大人300円、子ども150円
支払い方法:現金、ハイカード、片道定期を除く高萩市内区間の定期乗車券、高萩市内1日フリーきっぷ(茨城MaaSデジタルチケット)
予約方法:専用アプリ、電話
(2022年11月現在)

オンデマンドバス(大阪)

大阪メトロが運営するオンデマンドバス

大阪メトロが運営するオンデマンドバスの概要
(引用:https://maas.osakametro.co.jp/odb/about/)

2021年3月から運行が開始したオンデマンド交通です。大阪メトログループが取り組む都市型MaaSを構成する一つに含まれ、鉄道や路線バス、シェアサイクルなど多様なモビリティとの連携が将来構想にあるようです。
オンデマンドバスは「e METRO」アプリから予約できますが、このアプリが今後大阪のMaaSの核になっていくのかもしれません。

運営:大阪メトログループ
運行エリア:大阪市内
乗車料金:キタ・福島エリアは大人が300円で子どもは150円、
     生野エリアと平野A・Bエリアは大人は210円で子どもは110円
     ※いずれのエリアも特別割引と定期券あり
支払い方法:現金、クレジットカード(乗車時にスマートフォンアプリで決済)
予約方法:専用アプリ、電話
(2022年11月現在)

のるーと(福岡)

ネクスト・モビリティ社が運営するオンデマンド交通「のるーと」

ネクスト・モビリティ社が運営するオンデマンド交通「のるーと」
(引用:https://knowroute.jp/index.html)

「のるーと」は、西日本鉄道株式会社が運行し、ネクスト・モビリティ株式会社が運営を行うオンデマンド交通です。早朝から夜間まで幅広い時間帯で利用できます。
住宅地と鉄道駅を結ぶラストワンマイルの需要や住宅地内の小さな地域移動需要をともに満たす既存交通機関の補完として運行されています。
「のるーと」を運営するネクスト・モビリティ株式会社では、福岡県の他、長野県塩尻市や三重県桑名市、福島県喜多方市などでもオンデマンド交通に取り組み、上記の大阪メトログループのオンデマンドバスにもシステムの提供を行っています。

運営:ネクスト・モビリティ株式会社
運行エリア:福岡県福岡市、古賀市、宗像市
運行可能な時間帯:平日と土曜日は6:00〜22:00まで、日祝は7:30〜21:00まで
乗車料金:200円~400円(6歳以上12歳未満の子どもは半額)
支払い方法:現金、クレジットカード、e定期・eチケット、交通系ICカード
予約方法:専用アプリ
(2022年11月現在)

鉄道や路線バスとの連携で快適さを実現するオンデマンド交通

地方に多い交通機関の問題として「バスや電車の本数が少ない」「利用者数が減少傾向にあり、経営が困難」などがあげられます。だからといって、路線バスや鉄道が不要なわけではありません。自家用車を持たない人や自分で運転が難しい人にとって、自由に乗れる交通機関は必要です。しかし、乗客がいない時間帯も走らせることは経費の無駄になりますよね。タクシーも、頻繁に利用するには料金が高いという問題があります。こうした部分を上手に解決できるのが、今回紹介したオンデマンド交通です。

オンデマンド交通は、利用者からの予約に応じて配車や運行ルート構築をAIが行うことで、無駄のないスムーズな利用を実現しています。移動需要の多い幹線や朝夕の時間帯は鉄道や路線バスが担って使いやすいダイヤを構築し、移動需要が小さくなる地域や日中時間帯はオンデマンド交通できめ細かくカバーすることで、無駄のない使いやすい公共交通を実現できるでしょう。

オンデマンド交通は次世代型の新しい移動手段

オンデマンド交通は、従来の路線バスにありがちな問題を改善した無駄のない新しい交通機関です。「バスの本数が少ない」「利用者が少ない」といった悩みを解決し、乗りたいときに定額で乗ることができます。予約に応じた運行のため、公共交通経営のスリム化に貢献するでしょう。そして、それを実現できるのがAIの技術です。オンデマンド交通は、今後ますます増加が見込まれ、利用者としても発展を期待したい移動手段といえます。

本サイトを運営しております▼株式会社Will Smartは事業立ち上げから企画・ソフト、ハードを組み合わせたソリューションの開発・運用サポートを提供しております。課題解決型AIやカーシェアリングシステム、非接触型サイネージの様々な事例などをご紹介しています。

事例を見る

メルマガでは、定期的(月に2度)にコンテンツの更新状況をお伝えする予定です。ご興味のある方は以下よりご登録ください。

メルマガ登録