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事例

AI診断・注意報機能でポンプ施設の維持管理を効率化

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下水道施設においては、人材不足(管理技術員の減少)や施設の老朽化に伴い、維持管理費の増加などが運営上の課題です。中でも、管理技術員の「働き方改革」も喫緊の課題となっていて、とりわけ施設に急を要する故障が生じた際、緊急出動要請は労務上の問題となっています。
業務の効率化を目的としたクラウド監視システムの導入が進められる中、新たにAI診断機能や注意情報を追加したサービスの提供が開始されました。

これまでの取り組み

人材不足や維持管理費の問題を解決・軽減する手段として、新明和工業株式会社では、2002年にポンプ場を遠隔監視するシステム「マンポネット®」を開発しました。開発以降進化を続け、現在ではデータベースのクラウド化、Web監視機能を強化した「マンポネット®(クラウド)」に、約1万機場のポンプ施設が接続されています。

サービスの概要

 

今回開発された「高機能型」は、近年の通信インフラやインターネット通信技術の高速化、AI分析技術の発達に加え、ポンプメーカーである新明和工業株式会社とアフターサービスを担う新明和アクアテクサービス株式会社との技術協力により、これまで蓄積してきた技術やノウハウを数値化・デジタル化することで具体化したものです。

過去からの豊富な実績と経験を生かし、さまざまな運転データを用いてAIが連続的かつ継続的に診断を行い、しきい値判定も併用することで異常運転などの傾向判別に磨きをかけました。その結果、不具合発生の予見を事前に通知する「注意報」の精度が高まり、Web画面と通知メールを介して診断結果を確認できるため、管理技術員は、リスクのある個所を予防点検できる点も特長です。

予防点検により重故障を未然に回避することで、不具合個所への早期対処や緊急出動回数の低減、さらには機器の長寿命化といったライフサイクルコスト低減にも寄与します。また、これらの診断結果や注意報に対するトラブルシューティング(アドバイス表示)機能を新たに搭載したことで、診断結果に応じた点検確認方法や推定原因が確認できるため、経験知の少ない技術者のサポートや、人材育成・技能伝承の一助としても利用が可能です。

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高機能型“マンポネット(クラウド)”の特長

(1) AI(機械学習)導入による故障予測・傾向分析
(2) 運転電流値などを活用した、多角的な「しきい値」判定による傾向分析
(3) 気象データの活用 (降雨レーダー画面表示、降雨量表示)
(4) 設備台帳機能の拡充(機場情報の管理機能)
(5) 2段階認証の採用により、セキュリティ機能を強化

今後の展望とは

今後、下水道事業は、広域化や共同化がますます進むと考えられます。AIを活用した診断技術の品質をさらに向上させるとともに、維持管理業務の高効率化や関連製品の開発を通じて、マンホールポンプ場をはじめとする下水道事業の課題解決に取り組んでまいります。

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